〔概 要〕
今回は、関東衣料管理士の集い初のバッグ工場の見学を午前と午後の二回に分けて開催しました。見学先の株式会社STK様は革をはじめ、合成皮革・布帛等を使用したバッグ類を製造なさっています。
最初にハンドバッグの構成材料・構造、革、芯地、糸、コバ塗り、革漉き、裁断、製造工程と縫製等についてお話を伺いました。中でも印象に残ったのが芯地についてです。バッグの外観や耐久性は様々な芯地によることが大きいこと、1種類では性能が不十分でも2種類重ねて使用することで必要とされる性能を有する芯地になることもあること、様々な芯地があるがどれもバッグ専用のものではないことなどです。また、実際に試料を提供いただき、革に芯地を貼って風合いの変化を体験出来たことで理解が深まりました。
次に、裁断~仕上げの工程を見学しました。一つのバッグを作るのに必要な抜型を実際に見せて頂きましたが、その多さに驚きました。柄物生地の裁断では、裁断する部分の柄を印刷したシルクスクリーンを抜型に取り付けることで、裁断する位置を間違えないようにするなど、きっちりとした製品を製造するための工夫をされていること、作業自体がとても丁寧なことがわかりました。更にコバ塗装のローラーや革漉きも見せて頂き、実際の作業方法を知ることが出来ました。縫製工程では、バッグの製造に欠かせない3種類のミシンと、パーツの取り付け等を短時間に出来る電子ミシンでの縫製を拝見し、縫製後の縫い糸端をヒートカットする方法や注意点などについてもお伺いすることが出来ました。意外だったのが「最後の仕上げであんこ(紙の詰め物)を詰めることでバッグの姿が完成する」ということです。あんこはバッグによって決められたサイズ・紙の量でつくられており、あんこを入れた後に手でパンパンとたたくことで形が整い、保管・展示中の型崩れの防止、そして佇まいを美しくするとのことでした。
工場自体もとても整理整頓されており、製品を大切なさっている姿勢が感じられました。なかなか製造工程をまとめて見学できることはなく、貴重な学びの機会となりました。
